日本から海外へ商品を販売する「越境EC」 ECビジネスは今後ますますグローバル化することが予測され、越境ECにはこれまで以上に注目が集まっています。 越境ECはインバウンド需要をしのぐ大きな市場であり、その規模は拡大しつづけています。 ですが、国外との流通となる越境ECは、弊害もあり、簡単なものではありません。 今回は、越境ECとは何か、メリットやデメリット、現状と今後の展望などについてご紹介します。

越境ECの現状について

越境ECはECのメリットを発揮できるビジネスモデルとして、取り組む企業が増えています。 ECは時間や場所の制約を受ける事が無いということが最大の特徴であり、国境を超えた商取引においては、そのメリットを十二分に発揮することができるからです。 越境ECの規模は年々拡大を続けており、2019年の世界のBtoC-ECの市場規模は3.53兆USドル、2023年には6.54兆USドルにまで上昇するとの予測です。 その背景にはPCやスマートフォンによるインターネットの世界的な普及があげられるでしょう。 また、アジアでは欧米諸国に比べEC事業の広がりが遅かったため、ここ近年での成長が目覚ましく、とくに日本の製品はその品質の良さから海外でも人気があります。 越境ECは、企業側にとっては新規顧客を開拓できる市場規模が大きく、さらに右肩あがりの市場です。そして、ユーザー側にとっては、自国にない製品を手軽に購入することができるというメリットがあります。
越境ECの市場規模は世界的にも拡大を続けており、まだまだ可能性のあるビジネスモデルであるといえるでしょう。

越境ECのメリットとは

ECの利点を十二分に生かすことのできる越境ECには、さまざまなメリットがあげられます。 最大のメリットは、企業の海外進出、そして新規の販路開拓として海外顧客を取り込むことが出来る点です。 日本国内という枠を超えて世界を相手にするため、市場規模は大きく、その規模も年々拡大していきます。 とくにアメリカ・中国といった、日本よりもEC利用率の高い国々で市場を開拓することができたなら、大きな利益をあげることができるでしょう。 また、ECには現地での店舗コスト等を抑制することができるメリットがあります。 海外で実店舗を構えるとなるとリスクも大きいですが、ECならリスクを抑えることが可能です。 外国人顧客は日本人よりもネットショッピングの利用率や購入金額も高い傾向にあるため、新規顧客の開拓や、幅広いターゲットに向けたアプローチもできるでしょう。 ちなみに、2019年の国別のBtoC-EC市場規模をみてみると、中 国が 1 兆 9,348 億 US ドル、続いて米国の 5,869 億 US ドル、英国の 1,419 億 US ドルで、日本は1,154億 US ドルでした。
最近では、簡易に越境ECを始めることができるサービスも登場しています。 巨大な世界のマーケットへコストを抑えながら進出することができるという点が、越境ECの魅力です。

越境ECのデメリットとは

ECの利点を大いに生かすことができる越境ECですが、国境をまたいでの商取引なので弊害もあります。 言語や商慣習の違い、物流や配送網の構築などの問題をクリアしていかなければなりません。 まずは言語の壁が問題となるでしょう。 自社商品の説明をターゲットとする国の言葉に翻訳する必要があります。また、販売のみならず、サポート面での対応も重要です。 次の問題は決済です。国によって商慣習が大きく異なる場合があり、先進国ならクレジットカードで対応可能ですが、クレジットカード決済が一般的ではない国ならその国の決済方を導入する必要があります。 さらには物流の問題があります。 通信販売には物流・配送は欠かせないですし、国際間での取引なので関税や国際輸送、ターゲットとする国の法律などの知識が必要となります。 越境ECの構築には、以上のような煩雑な手間や専門的な知識が必要となることが、デメリットといえるでしょう。

越境ECの今後の展望

メリットもデメリットもある越境ECですが、これから越境ECに着手し取り組んでいこうという日本の企業には大きなチャンスがあるといえます。 経済産業省が発表している「電子商取引に関する市場調査(令和元年度)」によると、ECの市場規模は年々右肩上がりとなっており、日本、アメリカ、中国の3ヵ国間の越境ECの市場規模は次の通りとなっています。 日本・米国・中国3ヵ国の越境EC市場規模
越境EC購入額 伸び率
日本 3,175億円 14.8%
米国 1兆5,570億円 11.8%
中国 3兆6,652億円 12.3%
参考:経済産業省「電子商取引に関する市場調査(令和元年度)」 https://www.meti.go.jp/press/2020/07/20200722003/20200722003.html
前年比で3ヵ国間ともに10%を超える伸び率を示しています。 日本の市場規模は、米国・中国と比べ大きく差がありますね。人口やECの使用率など、国による違いはありますが日本にはまだこれから伸びしろがあるといえます。 海外をターゲットにすることで、国内での競争を避けながら新しい市場を開拓し、売上をUPさせていく戦略は、有効な選択肢の1つだといえます。

まとめ:越境ECの市場規模は右肩上がり!メリットを生かし、デメリットを攻略して取り組みましょう。

今回は、「越境EC」についてご紹介しました。 越境ECには、ECのメリットを最大限に生かしながら世界を相手に大きな売上をあげていくことができるビジネスモデルです。 現在、中国で特に人気のある日本製品ですが、中国に次ぐ成長国を相手とすることで、さらなる市場の獲得も期待できます。 とはいえ、国境を越える弊害も少なからずあり、その問題にしっかりと対応していくことが越境ECの成功の鍵となるでしょう。 参考:経済産業省「電子商取引に関する市場調査(令和元年度)」 世界の BtoC-EC 市場と日本・米国・中国 3 ヵ国間越境 EC 市場規模推計 20200722003-1.pdf (meti.go.jp)