近年、ネット通販の市場規模は拡大しています。
実店舗に加え、ECサイトを立ち上げてネットショップを展開していく必要性を感じている企業も多いでしょう。
ECサイトを立ち上げるには、まずはECサイトの種類を決める必要があります。
しかし、いざECサイトを立ち上げようとしても、ECサイトにはさまざまな種類があり、何を基準にどれをえらべば良いのか迷います。
とりあえずはモール型からはじめるべきか?
始めてでも自社ECサイトに挑戦するべきか?
実店舗の経営もあるなら、費用面も考慮しなくてはなりません。
どのようなECサイトを立ち上げて、お客様にどのような価値を提供していくのか。
具体的に考えていくと、サイト選びの基準も明確になっていきます。
今回は、ECサイトを選択する基準について、お伝えしていきます。
Contents
市場や顧客について調査する!ターゲットを把握しよう。
実店舗も経営されているなら、市場や顧客の分析・調査をされているかもしれません。
しかし、ネットと実店舗ではさまざまな事情がことなります。
Web上での市場や顧客を調査し、分析する必要があります。
例えば、ネットショップでは24時間購入が可能なため、顧客がショップを訪れる時間帯も異なりますし、接客方法も決済方法も異なります。
ECサイトならではの特徴を理解し、サイトの運営を決定していく必要があるのです。
顧客の情報は実店舗の顧客情報のほか、Webの口コミサイト、Amazonや楽天市場などでのレビュー、SNSなどでの検索などを参考にすることができます。
また、競合サイトの分析も必須です。
できるだけ多くの競合サイトの情報を集め、分析しましょう。
実際に顧客の目線にたち、競合サイトで商品を購入するなどして、サイトの使い勝手やサービスなどをチェックすることも参考になるでしょう。
自分の商品を売りたいターゲットについて調査・把握することで、どのようなECサイトを構築すればよいのかが見えてきます。
ECサイトの費用や相場を把握する!
ECサイトを開設するにあたって、費用面を把握しておくことも重要です。
ECサイト構築の費用については複雑で相場もわかりにくいでしょう。
サイトの機能や構築の方法に応じて費用は大きく異なり、無料でつくれるものもあれば、500万以上の費用がかかる場合もあります。
ここでは、主なECサイトのサービスで、制作に係る費用のおおまかな目安を、参考としてご紹介します。
①無料~10万円以下
コストを抑え、実験的にECサイトをはじめてみたいなら、モール型やASP型のサービスを利用し、自分でサイトを作成します。
商品の写真などは自分で用意し、デザインはもともとあるテンプレートを活用することになります。
楽天市場やYahoo!ショッピング、ASP型のBASEなどがこの価格帯となっています。
制作時間もサイトに必要な素材があれば1~3日で作成できるでしょう。
ただし、月々の利用料などは別途かかってきますので、あくまで初期費用の目安となります。
②10~100万円以下
独自の自社サイトが欲しいがコストは抑えたいという場合は、ASP型やオープンソース型のサービスを利用し、制作会社に開発を依頼するという方法があります。
商品写真は依頼側が用意、デザインもテンプレートを活用するので、高度なカスタマイズはできません。
「カラーミーショップ」や「EC-CUBE」などのサービスを活用した制作方法がこの価格帯になります。
制作期間も1~2か月くらいかかるでしょう。
③100万以上
オリジナルのデザインやコンテンツを使ったECサイト、自社の事業に合わせた本格的なECサイトとなると中小~大手制作会社に開発を依頼することとなり、かかる費用や制作期間も大きく異なってきます。
ECサイトを立ち上げたあとは、サイト運営に係るスタッフの人件費、送料や出荷手数料、広告費などの費用もかかってきます。
サイト制作、その後の運営についてのコストをしっかりと把握し、可能な形態のECサイトを選択しましょう。
その他、自社ブランドや商品に合ったサービスの特徴を選ぶ
自社商品を販売するのに向いているかどうか、サービスの特徴などもECサイトサービスを選ぶ基準となります。
ここでは主なサービスの特徴を参考にご紹介します。
①モール型
・Amazon
物流体制に強く、書籍や家電に強いサービスです。
サイトのデザインは固定で個々のショップの特徴は出しづらいですが、その分新規参入のお店でも競争しやすくなっています。
・楽天市場
知名度のない商品でも売りやすく、生活雑貨・食品・ファッションなどに強いサービスです。
ただし、検索結果の上位に表示されなければアクセスされづらく、広告やレビューなどの対策に注力することが必要です。
②自社商品サイト・ASP型
・カラーミーショップ
導入時のコストが比較的安いのが特徴。
映像や音楽、電子書籍など、ダウンロード販売のデジタルコンテンツに強みがあります。
・MakeShop
機能性、カスタマイズ性が高いアパレル系のECサイトです。
・Shopify(ショピファイ)
ECモールのように制約が多くなく、あとから商品数や事業を拡大していくことが可能なECサイトです。
今回ご紹介したサービスの他にも、さまざまな特徴をもった多くのECサイトのサービスが存在します。
自社のブランドや商品にあったサービスを選択することで、ターゲットとする顧客にも届きやすくなります。
例えば、アパレル販売なら、AmazonよりもZOZOTOWNなどでショップを展開する方が向いているでしょう。
自社の強みや目的に合ったサービスを選択することが、ECサイト選びを成功させる大切な基準となるのです。
【まとめ:ECサイトは選択の基準をしっかりと抑えて決定していこう!】
今回は、ECサイト選びの基準についてお伝えしました。
ECサイトは、開設する際のショップ選びがその後の運営の成功にも大きく影響します。
また、一度サイトを開設すると、その後売り場を移すことも容易ではありません。
ECサイト制作の際には、事前の調査・準備などをしっかりと行ってショップの種類を選択し、売上の上がるサイトを作っていきましょう!